現代齒手帖

山西歯科院長 永田のブログです。歯や口腔の健康などつれづれに。医院のhpはhttp://www.yamanishi-shika.com

果たして「固いものをよく噛む」と歯並びよく成長するのか

以前より、

「最近の子どもの歯並びが悪いのは柔らかいもばかり

(だいたいハンバーク、スパゲティが槍玉)食べているせい」

とか

「現代人の顎が小さくなってきたために、歯並びが悪くなった」

と、当たり前のように言われます。

 

そして

「昔は 固いものばかりガリガリ食べてたからー」

と続くことが多いです。

 

しかし、

歯の大きさも顎の大きさも遺伝だし、

最近の子どもは昔に比べて

確実に平均身長も伸びてるのに

手足と同じ長管骨の下顎骨は小さくなるのかい?

と疑問でした。

 

で、調べてみました。

 

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https://www.jstage.jst.go.jp/article/koubyou1952/63/3/63_3_448/_pdf

 

 

f:id:kikubill:20170601114044j:image新石器時代人と現代人

確かにアゴはシャープになっているようですが、

f:id:kikubill:20170601115050j:image縄文人と渡来系古墳人

古墳人は現代人とさほど変わらないようにみえますね。

縄文人と現代人日本人とでは骨格の遺伝子による違いのようです。

で、この論文によると

 

身 長の成長様式は 顎顔面頭蓋の成長にも反映されてお り,量 的増加 をもたらす とともに早期から成人様顔型に近付 く 傾 向が うかが えた。 さらに面長 な基本的顔 型は 同 じなが ら,旧 基準値 の下顎骨全体 の後退 と,上 顎 の前方成長の少なさを特徴 とした顔型 とは異な り,オ トガイ部の前方位を初め,上,中 顔面を通 して彫 りの深い前顔面を持つ顔型へ と推移 してい ることが うかがえた。 したが って,小 児の軟食嗜好 に よ り顎骨 が縮小 して い るのでは ないか とい う推論 に対 しては,否 定す る結 果 となった。

 

とありました。

 

もういっちよ、

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https://www.ishikawa-nu.ac.jp/pdf/kenkyu/08_03.pdf

では、

 北陸女性成人において比較すると,現代人の 歯列弓長は 60 年以上前と比べて,とくに下 顎で有意に長くなった.歯列弓は相対的に前 後に長くなった.

オーバージェットは有意に小さくなった

 

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つまり、顎が前後にのびて、かつ出っ歯が少なくなったそうです。

 

色々調べて、顎骨の時代での変化を調査した文献は2つしか見つかりませんでしたが、とりあえずアゴが小さくなっているという文献はなかったです。

 

昔の人はよく噛んでアゴが大きかったというのは、

骨が大きかったんではなくて、1つに咬筋が発達してエラが張ってたんじゃないかと思います。

 

もちろん、よく噛んで食べることは消化吸収に役立ちますので必要なことです。

 

ただ

 

最近の子供たちの食事は柔らかい食べ物がとても多いです。特に子供たちの好物、ハンバーグ、カレー、スパゲッティーなどはどれもよく噛まなくても食べることができます。

小さいうちからよく噛まなくても食べられるものばかりを食べていると、顎の成長がスムーズにいかず、小さい顎になってしまいます。そうすると永久歯が生える時に小さい顎だど歯が綺麗に並びきれずにガタガタに生えてしまうことになるのです。

 

Q&Aサイトママ◯より引用

 

こういう、

「母親がテキトーなモンばっか子どもに食べさせてたら歯並び悪くなるぞ!」

 

って、いうのはあんまり真に受けず、

アゴは遺伝なりに成長するので

好きなものも嫌いなものもできるだけバランスよく、よく噛んでたべましょうよ、

と思います。

 

ちなみに私は子どもの頃固いものを好んでガリガリバリバリ食べてましたが

歯並び悪くて矯正してました。

 

子どもの歯並びが気になるなら、固いもの食べさせるより

矯正歯科またはかかりつけ歯科への

早期の受診をオススメします。

 

 

山西歯科

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