現代齒手帖

山西歯科院長 永田のブログです。歯や口腔の健康などつれづれに。医院のhpはhttp://www.yamanishi-shika.com

アマルガムは無機水銀です!(水俣病は有機水銀)

「歯科で使うアマルガムは50%が水銀です。水俣病は水銀中毒が原因の病気です。」

という記事をネット上で見かけました。

 

 歯科で使うアマルガム合金は銀、銅、スズなどの粉末と水銀を混ぜ合わせたもので、硬化したアマルガムの水銀量は3%以下です。そしてアマルガムの水銀は無機水銀で、水俣病の原因となった水銀は有機水銀メチル水銀)です。

 

 アマルガムはおそらくここ30年はほとんど使われていない歯科修復材料で、当院においても過去一度も、また今後も使うことはない材料です。

その理由は  「見た目悪いし(銀色)、黒くなるし、コンポジットレジン充填(以下CR)で十分キレイに治せるから」 です。アマルガムは削った穴にギュウギュウと詰めてあるだけなので歯質とはひっついていません。CRは歯面処理をしますので歯と接着します。ひっついていない=アマルガムと歯の間に段差がある=虫歯になりやすい のです。

 

 現在、世界的にアマルガムが使われなくなってきた理由は

 ①CRの物性の向上(硬くて丈夫になった)、接着技術の向上によりアマルガムが必要なくなってきた

②保管や廃棄の際の環境汚染への配慮から世界的に水銀廃棄の流れ(去年くらいに家庭の水銀体温計を薬局に持ち寄って一括廃棄しようという呼びかけもありましたね)

です。ただ、アマルガムは非常に安価なため国民皆保険ではないアメリカではまだ現役の治療です。

 

 ネット記事によると「無機水銀も細菌に分解されて有機水銀になる」とありました。

しかし口腔内のアマルガムが口腔内細菌または腸内細菌に分解されて有機水銀になったと証明された事例は未だありません。

 

 当院では患者さんの口の中にアマルガムが入っているだけで、すわ!除去しましょう!とは言いません。二次う蝕(治療後にさらにできた虫歯)になっておらず、よくプラークコントロールされていて、今後の虫歯のリスクが低く、機能的に問題なく、ご本人が気にされていないアマルガムはあえて指摘しません。なんかこう、ジワジワ〜っと毒素が出て体内に吸収されてビョーキになっちゃうよ、という根拠の無いことは言いませんし いたしません。

 

 もちろんどんな金属でも金属アレルギーを起こす可能性はありますし、患者さんご自身が気になるから変えたい、というご要望はもっともだと思いますし、現代ではアマルガムに頼らない治療法がいくらでもありますからそっちに変えちゃえばいいと思います。しかし、あなたの口の中のアマルガムは怖いよ!すぐ外さなきゃ!という人の恐怖心を煽るような物言いはどうかと思います。

 

高槻市 山西歯科

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